こんにちは

Bibury Court 下間です。

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先日、ベンタイル・フィールドジャケットの

コーディネイトをインスタグラムにアップされていた

小〇川さん。


装いのセンスもさることながら、
ロケーションの選び方に、

彼の静かな美意識を感じました。

羽村動物園。
その名前を聞いたとき、思わず笑ってしまいました。

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サファリを思わせるこのジャケットに、
まさか本当に動物園を選ぶとは。
なるほど、これは洒落ている。

写真にはキリンの姿が映り込み、

まるで本物のサファリのような臨場感。

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よく見ると、ネクタイはキリン柄、ソックスはシマウマ。
細部にまで遊び心を忘れないその姿に、
「服を着る」という行為の楽しさをあらためて教えられた気がしました。

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そして、こちらの一枚。
高崎の〈wist〉で撮影していただいた

ベンタイル・フィールドジャケット。


古い煉瓦の壁を背にして、
静かにたたずむその姿は、

まるで英国の片隅にあるアトリエのようです。

服というものが、ただの道具ではなく、
ひとつの物語を語る存在であることを、
あらためて感じさせてくれる一着です。

さて、先日、久しぶりにスーツをオーダーしに、

四谷の〈サトウテーラー〉まで出かけました。


その前に、腹ごしらえをと思い立ち、

話題の“閉じないカツ丼”を求めて
「熟成とんかつ フライ家」へ初訪問。

あのミシュラン・ビブグルマン獲得店〈Fry家〉の姉妹店とのことで、
期待を胸に暖簾をくぐります。

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店内はカウンターがずらりと並び、

どこかファストフード的で味気ない。


昭和の香りが残る食堂が好きな私には、

やや物足りなく感じましたが、


そこはそれ、

忙しいランチには逆に使い勝手がよいので〇としましょう。

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出てきたカツ丼は、なるほど“閉じてない”。
卵でとじられず、カツが堂々と顔を出している。

自慢のカツは

噛めば熟成肉の旨みが広がり、

確かに旨い。

カツを卵に潜らせても、また旨い。

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¥1,000でこの満足感なら、十分すぎるほど。


期待が大きかったぶん、

ほんの少しの肩すかしもありましたが、
それもまた一興というものです。

こうして満たされた胃袋を抱えて、

私はサトウテーラーへ向かったのでした。

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その道すがら、

新しく建てられたアイルランド大使館の前を通りました。

以前の建物とはまるで違い、ずいぶんと立派で、
思わず足を止めて見上げてしまいました。
落ち着いたら、あの中をゆっくり見てみよう。

そして、家に帰る途中、イヤフォンから流れてきたのは
スティーヴィー・ワンダーの “Stay Gold”。
遠くで金木犀が香る。
スーツの仕上がりが楽しみだ。

今日は、ほんの少しだけ「上等な気分」、、、

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バイブリーコート