こんにちは

Bibury Court 下間です。

 

9月末、渋谷西武が58年の歴史に幕を閉じます。

私が若かった頃、渋谷西武といえば、

ファッションの最先端を走る百貨店でした。

 

 

渋谷という街そのものが、今よりもっと自由で、

少し雑多で、それでいて新しいものを生み出す

エネルギーに満ちていた時代。

その中心のひとつに、

いつも渋谷西武があったように思います。

 

 

そんな渋谷西武と、Bibury Courtとの付き合いも、

気がつけば25年近くになります。

時折お取引をしていただき、

そして近年はポップアップを中心に、

さまざまな機会をいただきました。

ブランドをスタートした当初から、

長い時間をかけてお付き合いいただいたことを思うと、

私にとっても特別な場所です。

 

 

最終日。

最後にご挨拶をと思い、渋谷西武へ足を運びました。

店内はかなりの混雑。

最後の日を見届けようと、

多くのお客様が訪れていました。

売場では、ご担当者やスタッフの方と

少しだけ言葉を交わしました。

最終日の忙しい中、長居するのも申し訳なく、

あとは少し離れたところから、

最後の渋谷西武を静かに眺めていました。

ふと、

若い頃にこの場所を歩いていた自分を思い出しました。

あの頃から、もう何十年も経ったのだな、と。

昭和から平成、そして令和へ。

街も、ファッションも、百貨店を取り巻く環境も、

大きく変わりました。

その長い時間の中で、

渋谷西武はいつも時代の変化を映す存在だったのかもしれません。

 

 

そして今回は、そんな渋谷西武で味わった英国の話。

A館地下2階にある「Malins FISH & CHIPS」。

英国のフィッシュ&チップス文化を

感じられる専門店です。

 

 

Bibury Courtがポップアップで

お世話になっていた期間中も、

ちょくちょく立ち寄らせてもらいました。

英国をテーマに服をつくっている身としては、

渋谷西武の地下で本格的なフィッシュ&チップスを

味わえるというのも、なかなか嬉しいものでした。

 

 

皿いっぱいのフィッシュフライ。

私の好きな食べ方は、モルトビネガーをたっぷり。

遠慮なく、たっぷりかけていただきます。

衣の香ばしさに、ビネガーの酸味。

これが実にいい。

そしてチップスも、ほくほくで美味い。

シンプルだけれど、こういうものが旨いんですよね。

ポップアップの合間に、

フィッシュ&チップスを頬張り、また売場へ戻る。

そんな時間も、もう終わってしまいます。

服だけではなく、こうした食の記憶まで含めて、

私にとって渋谷西武は思い出の多い場所でした。

ひとつの時代が終わるのは、やはり少し寂しい。

けれど、そこで出会った人や、いただいたご縁、

そして何気ない時間は、

これからも残っていくのだと思います。

 

渋谷西武の皆様。

長い間、本当にありがとうございました。

これまでお世話になったご担当者の皆様、

売場スタッフの皆様にも、心より感謝申し上げます。

 

 

皆様のこれからのご活躍を、心よりお祈りしております。

そして、

これからも変わらぬお付き合いをいただければ幸いです。

58年間、本当にお疲れさまでした。

最後に、渋谷西武を後にしながら聴きたい一曲。

Ella Fitzgerald – “At Last”

 

 

長い歴史に、静かに幕を下ろすこの日に。

華やかな思い出も、少しの寂しさも、

すべて包み込んでくれるようなエラの歌声を。

渋谷西武、長い間ありがとう。

そして、またいつか。

 

バイブリーコート